Vol.25
Share

オールシーズン使えて、かわいくも大人っぽくも見える。

落語家金原亭 杏寿

沖縄県を中心にタレント・俳優として活動し、NHKの連続テレビ小説にも重要な役どころで出演した杏寿さん。お芝居の勉強として寄席で落語を鑑賞したことをきっかけに落語の世界に飛び込み、日々修行を続けています。

 

いつもは、バックパッカーと間違えられるくらい大きなバッグを持ち歩いているという杏寿さんが選んだのは、やはり大容量のグランデサイズのシュガーキューブでした。

大容量に3つのポケット。抜群に使いやすい

父親といとこへの誕生日プレゼントを探していたときに、ザッチェルズのかばんを知りました。父がザッチェルズのかばんを気に入って、いとこへのプレゼントとは別で私にも買ってくれたんです。種類や色は自分で選んでいいと言ってくれたので、ライラックグレーのシュガーキューブを選びました。

 

いろいろなカラーがあるなかで、この色がぱっと目に入ってきたんです。青っぽいグレーなので、夏にさわやかな感じで持っても、冬にアイスカラーとして持っても合いそうだな、と。かわいくも、大人っぽくも見えるところが気に入りました。

 

サイズは一番大きなグランデサイズ。私、荷物が多いんです。心配性で、長財布、ケータイ以外にも、のど飴や目薬などのケア用品も持ち歩きたい。あとは、メモ帳や本が入るのはうれしいですね。ポケットが多いのも便利です。通常の荷物を入れるスペースの他に、インポケットやアウトポケットなど3つのポケットがついている。イヤホンやあぶらとり紙、鍵などの小物を分けて収納できて、取り出しやすいんです。

 

初めて観た寄席の落語に衝撃を受け、落語の世界へ

仕事の日のバッグは、巨大なリュックが基本です。あまりに大きいので、バックパッカーと間違えられたこともあります(笑)。仕事柄、どうしても荷物が大きくなってしまうんですよ。まず、寄席での仕事は着物なので、着物一式と履物を持ち歩かなければいけません。あとは、師匠方の着物をおたたみするための敷き紙やアルコール消毒剤、持ち帰り袋、絆創膏など、師匠の要望にさっと応えられるよう、さまざまなものを入れています。

落語の世界に入ったのは、本当に偶然でした。2016年に沖縄から東京に出てきて、お芝居の勉強のために落語を観に行ったんです。それが、今の師匠である金原亭世之介の会。寄席で落語を観るのは、それが初めてでした。

 

演劇と違って、大道具や照明、SE、衣装などの力を借りず、ただ声で世界を表現する。それなのに、情景がありありと浮かんでくるんです。衝撃を受けました。私もこんな表現ができるようになりたい。そう強く思って、師匠に弟子入りしました。

落語界は女性の少ない業界です。女性の弟子をとることへの風当たりも強い。そのなかでも、私を弟子にしてくださった師匠には本当に感謝しています。しかも前座はまだ一人前の落語家ではないため、通常こうした取材を受けることはできません。でも、師匠は「『前座』ではなく『噺家』を育てているのだから、自分の魅せ方は今から磨かせたほうがいい」という方針で、こういう経験もさせていただける。ありがたいことです。

 

日々勉強。いつか私なりの「おもしろさ」を見つけたい

落語家への弟子入りって、親御さんが落語家だったり、大学で落語研究会に入っていたりと、もともと落語に親しんでいる人が多いんです。私は何の知識もないどころか、マイナスからのスタートだったので、本当に大変でした。見習いとして荷物運びや掃除などの雑用をしながら、着物のたたみ方、お茶の淹れ方、太鼓の叩き方……さまざまなことを教えていただきました。

最初に覚えた話は「道灌」です。これは短いながら落語の基本が詰まっているので、若手の練習用にぴったりの噺とされています。昔ながらの三遍稽古という方法で習いました。まず、師匠が通しで一席演ってくださる。録音はできません。そのあとで、弟子が演ってみるというものです。

 

私はあらすじも知らなかったので、すぐしどろもどろになってしまって。初回は途中で「もうけっこうです」と言われ、最後までたどり着けなかったんです。悔しいやら情けないやらで、ちょっと涙目になってしまいましたね。

 

それでも、少しずつ噺をおぼえていくのはとてもおもしろいです。そして、高座でお客様が笑ってくださったときは本当にうれしい。すべって「しーん」となることもあるんですけど、「笑い声は聞こえないけど、心のなかで楽しんでくださってるはず」と思いこんで、元気よく明るく話すように心がけています。

 

古典落語は特に、定番のおもしろさや魅力があるので、楽しんでいただきやすいんですよね。でも、そこに頼らず「杏寿が演るからおもしろい」と思っていただくのが目標です。まだ前座で演れる噺が少ないのですが、いずれは女将さんとお妾さんが出てくる噺など、女流落語家ならではの工夫ができるような噺も演ってみたいです。

 

【金原亭 杏寿さんのバッグ】

シュガーキューブ(Grande Size)/ Lilac Grey

落語家

金原亭 杏寿さん

沖縄県出身。沖縄県を中心に、CM、ドラマ、ラジオ、舞台、モデルと幅広く活動。2012年には、沖縄を舞台にしたNHK連続テレビ小説「純と愛」に出演。2016年に活動の場を東京に移し、翌年金原亭世之介に入門。2019年5月に前座昇進。東京の寄席や金原亭世之介の弟子が総出演する落語会「世之介ひよこざいだん」などに出演中。